第1部 偽装請負問題の背景

1正社員を守る労働者派遣法     

  1労働者派遣法は事業法である         

  2労働者派遣法は正社員を保護する     

2正社員の職場の喪失を意味する労働者派遣拡大 

  1ポジティブリストからネガティブリストへ   

  2経営の変化と労働者派遣の広がり   

3セットであった「男女雇用機会均等法」と「労働者派遣法」     

  1ほぼ同時期に施行された男女雇用機会均等法と労働者派遣法   

  2女性労働者を中心に始まった労働者派遣     

4「偽装請負問題」は労働力の間接利用の区分の問題     

  1労働力の直接利用と間接利用       

  2個人を相手方として契約する場合   

  3会社を相手方として契約する場合   

1986年当時から存在した「偽装請負」への関心 

  1製造業における指揮命令の必要性   

  2業務処理請負・労働者派遣の区分の難しさ   

6偽装請負問題の直接のきっかけは製造業への労働者派遣解禁     

  12004年の製造業解禁時の国会での偽装請負論議       

  22004年秋の行政の活動     

7企業が偽装請負報道に過剰反応した2006年夏  

  1経営者に衝撃を与えた一連のマスコミの動き 

  2選択肢を狭めた企業の硬直すぎる「判断基準」       

8主に製造業の安全問題にあった偽装請負の問題点       

  1200694日の行政通達 

  2労災の発生等の労働安全衛生が問題 

9偽装請負取締りの真の狙いは「日雇い派遣」問題取締り 

  1偽装請負の解消に向けた厚生労働省の意図   

  2ある請負事業主に対する事業停止命令       

  3行政・マスコミの動きに過剰反応した企業   

10偽装請負騒動の風向きを変えた一つの報告書   

  12007629日の報告書  

  2就業条件等の改善のための措置     

  3職業能力開発     

  4請負事業主における雇用のあり方   

  5「ケイレツ」の変容と請負における雇用の安定性     

11企業が自身の問題として解決すべき「偽装請負問題」   

  1「失われた10年」における労働のあり方    

  2偽装請負問題は「格差社会」問題の一面     

 

第2部 労働者派遣と業務処理請負との区分~請負で行うために~

1労働者派遣でいくか、請負でいくか   

  1間接雇用の必要性 

  2請負で行うために講ずべき措置     

2労働者供給事業と請負事業、労働者派遣事業の区分     

  1労働者供給事業と請負事業と労働者派遣事業 

  2労働者供給事業と請負事業の区分   

  3労働者供給事業から労働者派遣事業への区分 

  4請負事業と労働者派遣     

3労働者派遣と請負の区分、グレーゾーンの存在 

  1労働者派遣と請負の区分に関する企業の誤解 

  2偽装請負騒動の中核は「日雇い派遣」問題   

4二重派遣の禁止     

  1二重派遣と偽装請負       

  2「常駐SE」の二重派遣問題

5請負に「直接利用」と「独立処理」を求める告示37  

  1すべての要件を満たした場合にはれて請負となる「告示37号」

  2直接利用の要件と独立処理の要件   

6「事前の取り決め」が重要となる直接利用の要件       

  1直接利用のために満たすべきすべての要件   

  2業務遂行方法に関する指示その他の管理     

  3業務の遂行に関する評価等に係る指示その他の管理   

  4労働時間等に関する指示その他の管理       

  5企業における秩序の維持、確保等のための指示その他の管理   

7「機械設備要件」に注意すべき独立処理の要件 

  1二者択一の小要件 

  2機械設備の要件   

  3機械設備要件の製造業務での具体的内容     

8「偽装」請負に注意 

9告示37号より細部を規定した「請負の適正化のための自主点検表」      

  1「請負の適正化のための自主点検表」とは   

  2直接利用の要件に関するチェック項目       

  3独立処理の要件に関するチェック項目       

10「情報サービス業に於ける請負の適正化のための自主点検表」では多重請負に注意 

 

第3部 労働者派遣の期間制限

1受入可能期間が異なる26業務と一般業務      

 11年ないし3年の一般職の期間制限 

  2派遣受入期間制限と正社員保護     

2一般業務の受入期間制限では「同一の業務」と「クーリング期間」に注意 

  1派遣受入期間の制限に違反した場合 

  2「派遣先指針」における期間制限の規定     

  3「同一の業務について」の意味すること     

  4「継続して」の意味すること       

3慎重に行うべき「3か月リセット方式」       

  13か月リセット方式とは   

  2労働者派遣を巡り、問われる企業の姿勢     

  3偽装請負問題とCSR     

4契約社員でも足りる一般業務の「直接雇用申込義務」   

 1直接雇用義務の要件       

 2直接雇用申込義務の内容   

26業務にもある「直接雇用申込義務」 

 126業務の職場に新入社員を入れられない     

 2同じ派遣労働者を3年を超えて使わない     

 

第4部 労働者派遣の諸問題

1派遣契約書への特約の付加   

  1派遣労働者交代請求の特約 

  2損害賠償責任の特約       

2事前面接、履歴書送付に注意 

  1法的には努力義務である直前面接禁止       

  2セキュリティーという視点 

  3実態と留意点     

3精神疾患の予防・早期対応   

  1若年労働者のストレス脆弱性       

  2恒常的な長時間労働を原因とするうつの発症 

4個人情報保護法の誤解と派遣の現場   

  1個人情報保護法のシンプルな枠組み 

  2派遣労働者を知ることの実務上の重要性     

5派遣労働者との機密保持誓約書の締結 

  1派遣先と誓約書をとることの可否   

  2セレモニーとしての誓約書取得     

6女性派遣労働者に対するセクハラ事件の変容   

  1労働者派遣と対価型セクハラ       

  2労働者派遣とオタク型セクハラ     

 

第5部 請負・労働者派遣に関する新しい動きと今後

1松下プラズマディスプレイ高裁判決   

 1偽装請負で直接雇用を請求した事案 

 2Y社との雇用関係を認めなかった第1審の判決       

 3Y社との雇用関係を認めた第2審の判決     

2日雇い派遣に関する指針の制定       

 1日雇い派遣に関する指針   

 2巡回と二重派遣禁止       

 3二重派遣を理由とする逮捕 

3労働者派遣等の今後の動向   

  1労働者派遣や請負が抱える問題     

  2低賃金よりも経験不足が致命的     

  3非正規雇用の必要性       

 4将来の方向性       

 

第6部 請負・労働者派遣に関する行政資料

●労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準   

●偽装請負の解消に向けた当面の取組について     

●製造業の請負事業の適正化及び雇用管理の改善に関する研究会報告書       

・製造業の請負事業の雇用管理の改善及び適正化の促進に取り組む請負事業主が講ずべき措置に関するガイドライン

・製造業の請負事業の雇用管理の改善及び適正化の促進に取り組む発注者が講ずべき措置に関するガイドライン 

・製造業の請負事業の雇用管理の改善及び適正化の促進に取り組む請負事業主が講ずべき措置に関するガイドラインのチェックシート[請負事業主]   

・製造業の請負事業の雇用管理の改善及び適正化の促進に取り組む発注者が講ずべき措置に関するガイドラインのチェックシート[発注者]   

●派遣先が講ずべき措置に関する指針     

●労働者派遣契約の定めの例