目 次
プロローグ
1 医療機関の特徴 8
(1) 多様な施設がある医療機関 8
(2) 職員(従業員)数 10
(3) 専門多職種の集団 11
(4) 不規則な勤務 12
(5) 多忙な職場 13
(6) 規制の多い医療機関 14
(7) コミュニケーション 15
(8) 人事や労務を担当する職員 17
(9) 労務管理に関する意識 17
2 医療機関が抱える問題・課題、労務トラブル発生の傾向 19
(1) 看護師等の人材確保・定着 19
(2) 長時間労働 20
(3) メンタルヘルス、ハラスメント 22
(4) 規程・規則、書式類の整備 23
医療機関の労務トラブル事例と解決策
1 サービス残業、長時間労働 26
Case 1 慣習的に行われている夜勤明けの居残りはサービス残業! そこに労働基準監督署の調査が入る~職員家族からの訴えに基づく申告監督 26
Case 2 医療機関によくある長い休憩時間、通称「中抜け(なかぬけ)」 その時間にクリニックに残っている職員に仕事をさせてしまいトラブル発生 46
Case 3 医師の長時間労働と賃金未払いに対する労働基準監督署からの是正勧告 55
2 採用、育成、定着 68
Case 4 看護学生に高額な奨学金を貸与して資格取得させたが、病院に就職してくれない 68
Case 5 ケアマネージャーを募集して採用したが、本人が資格の更新手続を忘れておりケアマネ業務をさせられない! 82
Case 6 看護師不足のため院長から依頼があり、看護学校時代の先輩看護師を紹介したが、身だしなみの乱れとワガママな態度で患者が離れてしまった 92
Case 7 膨大な専門知識と経験を必要とするにもかかわらず教育の仕組みがない職場~新入職員を育てられない優秀なベテラン職員 104
Case 8 「退職を少し延ばして欲しい」と頭を下げる看護師長~現行の看護基準を死守せよ! 116
Case 9 能力のある職員が離職していく~ジプシーと呼ばれる看護師をつなぎとめろ! 128
3 労働時間、労働条件 133
Case 10 流行性疾患など季節によって生じる繁閑の差を利用した変形労働時間制~法律を理解しない不適切な活用 133
Case 11 院長が子息に代替わりする~診療体制の変更に伴う勤務時間の一方的な変更 145
Case 12 地区医師会が例示している退職金基準を盾に、「私は退職金がもらえるはずだから支払え!」と訴えてきた 155
4 セクハラ、メンタルヘルス 168
Case 13 セクハラ問題とその対応での管理職の不適切な解雇発言~実質的な人事権を持っている各職種の部署長! 168
Case 14 夜間を狙って行われる患者のセクハラ行為に悩む看護師 184
Case 15 ミスを起こせないというプレッシャーによる重圧~ストレスを抱え込み、メンタルヘルスに不調をきたし休職する看護師 193
5 手続き、給与 206
Case 16 認知症患者からの暴力で負傷~しかし、院長が労災申請してくれない 206
Case 17 診療所や小規模病院には総務専従の担当者はいない!~時間外手当の計算方法の間違いで過去の差額分支払い 215
Case 18 大学から派遣される医師の雇用保険の取扱い~保険未加入で申請できない育児休業給付金 227
6 服務、その他 234
Case 19 祝!勤務医師の独立開業~しかし、職員が引き抜かれた 234
Case 20 通勤時の事故~マイカー通勤者の任意保険未加入でトラブルに巻き込まれるクリニック 242
Case 21 訪問看護用の社用車で駐車禁止違反のキップを切られる~しかし、病院には報告がなかった 250
エピローグ
1 医療機関で労務トラブルを発生させないために 262
(1) トラブルの原因 262
(2) 対策 264
2 労務トラブルが発生した時の対応 268
(1) 落ち着いて対応する 268
(2) トラブルに至った経緯を正確に把握する 269
(3) 何が原因かを分析する 269
(4) 対応策を考え、事態を収める 270
(5) 不適切な要求をしてくる職員には毅然とした態度をとる 270
巻末資料
1 就業規則(例) 274
2 給与規程(例) 297
3 看護師等の「雇用の質」の向上に関する省内プロジェクトチーム報告書(概要)~厚生労働省 304
4 労働契約法のポイント~厚生労働省 306
5 あなたの会社のセクシュアルハラスメント防止対策は万全ですか?~厚生労働省/都道府県労働局 312
6 改正労働基準法のポイント~厚生労働省・都道府県労働局・労働基準監督署 325