5月18日
●3,200万円脱税のアンテナ工事会社と社長を告発
東京国税局は、法人税等約3,200万円を脱税したとして、通信機器の設備工事等を行う株式会社セイロテレコミュニケーションズ（千葉県千葉市）とＴ社長（73）を3月に千葉地検に告発した。Ｔ社長の知人が事実上経営する会社に虚偽の請求書を作成させ仕入代金を架空計上し、振込額の大半をキックバックさせる手口で、令和2年9月期までの3年間に約1億3,300万円の所得を隠した疑い。隠した所得は貸金庫に保管したり、事業資金に充てたりしたという。同社長は既に修正申告を済ませたとしている。同社は災害発生時に自動車等に搭載することで衛星通信を可能とする米国製アンテナの総代理店。

5月19日
●1億940万円脱税の白菜農家に有罪判決
水戸地裁は、白菜等の売上げの一部を申告せず約1億940万円を脱税したとして所得税法違反等の罪に問われている、茨城県八千代町の農業従事者・Ｆ被告（51）に対し、懲役1年6か月・執行猶予3年、罰金2,800万円の判決を言い渡した。

●山形市、農業用汚水処理事業の消費税1,200万円を修正申告
山形税務署は、農業用排水に流入する汚水を処理する施設を整備する「農業集落排水事業」をめぐり、山形市に消費税算出時の通達解釈が誤っていると昨年12月に指導した。同市は、過去5年分の消費税と延滞金計1,200万円余を修正申告する。

5月20日
●1億円超窃盗・収益隠匿の容疑者を課税通報
三重県警は、窃盗容疑で逮捕されている無職・男性容疑者（53、三重県津市）について、盗品売却による所得を申告しなかったとして3月に名古屋国税局に約7,000万円の課税通報をした。容疑者は約10年間にわたり18府県の家電量販店にて総額1億円超の万引きを繰り返し、盗品を質屋で売却して得た犯罪収益を妻名義の口座に隠すなどしていたとみられ、組織犯罪処罰法違反（犯罪収益隠匿）容疑で追送検もなされた。

5月23日
●ベトナム税関局・税務局に贈賄容疑で天馬元社長らを起訴
東京地検特捜部は、ベトナムにて追徴金を免れる目的で同国公務員に現金を渡したとして、プラスチック製品メーカーの天馬株式会社（東京都北区、東証プライム上場）と、元社長のＦ被告（69）、元経営企画部長のＨ被告（57）、現地子会社である天馬ベトナム（TENMA VIETNAM CO.,LTD）元社長のＹ被告（51）を、不正競争防止法違反（外国公務員への贈賄）の罪で在宅起訴した。平成29年6月、天馬ベトナムが輸入した金型の通関後検査による追徴課税を免れる目的でベトナム税関局職員に約980万円相当の現地通貨を提供したほか、令和元年8月には税務調査においてベトナム税務局職員に1,380万円相当の現地通貨を提供した罪に問われている。
関連サイト https://pdf.irpocket.com/C7958/ZIyd/IKjn/t9F8.pdf