10月26日
●8,600万円脱税の疑いで工事会社と元代表を告発
大阪国税局は、架空の外注加工費を計上する等して約8,600万円を脱税したとして、水道管工事・土木工事業の中村設備工業株式会社（和歌山県和歌山市）とＮ前社長（45）を、法人税法違反・消費税法違反等の疑いで和歌山地検に告発した。重加算税を含む追徴税額は約1億1,000万円で、既に修正申告を済ませ、大半を納付しているという。同社は和歌山県や和歌山市から、県道の舗装や水道管の取替えといった公共工事も受注しており、これら工事においても架空の費用を計上していた疑いがある。
●ペットブリーダー6名とオークション会社2社に追徴
大阪国税局は、滋賀県内のペットのブリーダー6人に対し、令和2年12月までの5年間で計約2億3,500万円の申告漏れを指摘した。うち約1億6,000万円については販売数を実際より少なく見せかけて売却益を偽る悪質な所得隠しと認定し、重加算税を含め計約7,800万円を追徴課税した。また、その税務調査の過程で京都府内のペットオークション運営法人2社について計3,400万円の申告漏れも判明し、約800万円を追徴課税した。
10月27日
●1億600万円脱税でM＆Aセンター元役員を起訴
東京地検特捜部は、所得税約1億600万円を免れたとして告発されていた、株式会社日本Ｍ＆Ａセンターホールディングス（東京都千代田区）の元常務・Ｏ氏（54）を、所得税法違反の罪で在宅起訴した。新株予約権を行使して得た同社株の売却益の一部（約7億1,800万円）を申告していなかったもの。
●6,700万円脱税でイベント会社と代表を起訴
東京地検特捜部は、法人税等約6,700万円を免れたとして告発されていた、ゴルフイベント企画会社のＢ．ＣＯＭ社（東京都北区）、Ｂｌｕｅ Ｗａｔｅｒ社（同港区、令和3年5月解散）、及び2社代表のＯ氏（37）を、法人税法違反等の罪で在宅起訴した。自身で行っていたロゴデザインやカメラ撮影等を外部業者に発注したよう装い、架空の経費を計上していたもの。
10月28日
●源泉所得税7,600万円未納付で調剤薬局運営会社を告発
大阪国税局は、従業員給与や役員報酬から源泉した所得税約7,600万円を納付しなかったとして、調剤薬局10店舗超を運営する有限会社ダリア（兵庫県たつの市）とＹ社長（72）を、所得税法違反の容疑で神戸地検に告発した。税務署より繰り返し納付指導を受けていたにもかかわらず応じなかったことから、告発に至ったとみられる。不納付加算税を含む追徴税額は約8,400万円で、既に納付を済ませている。
●片山議員の国税口利き疑惑報道で文春に賠償命令
片山さつき参議院議員（自民党）が株式会社文芸春秋（東京都千代田区）に対し、同社発行の週刊文春の記事により名誉を傷つけられたとして損害賠償を求めていた訴訟で、東京高裁は27日、請求を棄却した一審判決を変更し、同社に330万円の支払いを命じた。同誌の平成30年10月18日発行号は、片山氏が国税庁幹部に対し特定の会社への税制上の優遇措置を継続するよう口利きしたとする疑惑を報じていた。同誌編集部は上告するとしている。
●国税庁、不正還付テーマのドラマ公開
国税庁は、不正還付調査をドラマ仕立てにしたインターネット番組（税に関する動画）『消費税の不正還付は許さない！』を制作し、ＨＰやYouTubeにて公開した。
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