4月20日

●文春の国税口利き報道訴訟、片山議員勝訴確定

最高裁第三小法廷は、片山さつき参議院議員が株式会社文芸春秋（東京都千代田区）に対し、同社発行の週刊文春の記事により名誉を傷つけられたとして損害賠償を求めていた裁判で、同社の上告を斥けた。同誌の平成30年10月18日発行号は、片山氏が国税庁幹部に特定の会社への税制上の優遇措置を継続するよう依頼したと報道していたが、裁判所は記事の一部が真実ではないと判断し、330万円の賠償にて確定した。

4月21日

●ススキノの給付金詐取事件で起訴の税理士に無罪判決

札幌地裁は、持続化給付金400万円を詐取したとして詐欺罪に問われていた、Ｏ税理士（37、愛知県名古屋市）に対し、無罪を言い渡した。ススキノのメンズパブ店のホスト4名を個人事業者と偽って給付金の虚偽申請した等として起訴されていたが、判決は、名古屋を拠点におく被告がススキノでの稼働実態を細部まで把握していたとは考えにくい等として、申請の虚偽性を認識していたと認めるには合理的疑いが残るとした。

●港区、ＡＩ未納督促システム導入

東京都港区は今月17日から、住民税未納の区民らに対し、ＡＩが架電し納税を促す事業を開始した。株式会社ＴＡＣＴ（東京都品川区）の電話自動案内システムを活用。港区では毎年6万件超（約20億円）の未納があり、本システムでは年間4万件の架電を想定しているという。

4月23日

●無申告の金継ぎ漆芸家に1.7億円追徴

名古屋国税局は、一般社団法人漆芸伝承の会（愛知県名古屋市）を主宰する漆芸家・Ｋ氏（70）に対し、令和3年までの5年間で約3億3,000万円の申告漏れを指摘し、所得税・消費税等約1億7,000万円を追徴課税した。金継ぎ（壊れた陶器を漆や金で修復する伝統技法）に関する文化教室の講師料や弟子の派遣により得た収入を申告していなかったもので、収入の大半は自宅兼工房に現金で保管されていた。既に期限後申告と納税を済ませたという。