2月8日
●スマホ買取業者に28億円申告漏れ指摘
東京国税局は、携帯電話買取業等の「富久」（豊島区）社に対し、約28億円の申告漏れを指摘した。令和3年7月までの2年間に約80人の中国人らからiPhone約60万台を買い取り、輸出業者に卸したと申告したことについて、顧客の情報確認に不備があり、消費税の仕入税額控除の要件を満たしていないと判断したもよう。追徴税額は過少申告加算税を含め約32億円とみられる。同社は処分を不服とし、国税不服審判所に審査請求した。
●6,300万円不正還付の疑いで調布の航空機整備会社社長ら逮捕
東京地検特捜部は、消費税の還付金約6,300万円を不正に得ようとしたとして、航空機整備業の日本エアロテック株式会社（東京都調布市）の社長・Ｋ容疑者（70）と同社相談役のＡ容疑者（75）を、消費税法違反等の疑いで逮捕した。また逮捕の当日、特捜部は東京国税局査察部と合同で家宅捜索した。共謀して調布飛行場の格納庫を別会社から購入したよう装い、架空仕入れを申告したとみられる。なお同社をめぐっては平成27年、整備していた小型航空機が調布市の住宅街に墜落し、8人が死傷する事故が発生しており、Ｋ容疑者は無許可で料金を取って運航したとして、航空法違反で有罪判決を受けている。
●熊谷市、1社から数億円規模の過徴収
埼玉県熊谷市が、市内のある民間企業が所有するビル（1971年建設、地上９階・地下１階）について、固定資産税・都市計画税を51年間にわたり誤って過大に徴収していたことがわかった。同市の定める「固定資産税に係る返還金要綱」により、直近の9か年度分（8,350万円）が同社に返還されるものの、それ以前の42か年度分（数億円）は返還されない。同市と熊谷県税事務所による当時の評価が誤っていたことが原因。同市は「会社側には納得してもらった」としている。
2月9日
●運送会社従業員5,000万円横領、税務調査で発覚
港湾運送業・倉庫業等の鴻池運輸株式会社（大阪市中央区、東証プライム上場）は、従業員が架空請求・横領を行っていたと発表した。複数の取引業者と共謀して約4億3,000万円の架空の外注費用等を計上し、うち約5,000万円を自分に還流・着服していたという。大阪国税局の税務調査をきっかけに発覚した。
2月10日
●「国税に納められない」詐欺受け子を逮捕
宮城県警は、高齢女性（塩釜市）から現金700万円を詐取しようとしたとして、アルバイトの少年（19、東京都）を詐欺未遂の疑いで逮捕した。孫を装って「株の購入による税金を国税局に納めなくてはならない」などという電話をかけ、女性の自宅付近を訪れたという。特殊詐欺の受け子役とみられる。
●徳島県、自動車税過徴収
徳島県は、ロータリーエンジンを搭載した自動車のうち、令和元年9月30日以前に初回の新規登録をしたものの自動車税について、300人余から約500万円以上を誤って徴収していたと公表した。
2月13日
●千代田区の海上土木会社に6億円所得隠しを指摘
東京国税局は、海上土木工事等の信幸建設株式会社（しんこう。千代田区。東亜建設工業の子会社）に税務調査の上、令和5年3月期までの7年間で6億円超の所得隠しを指摘した。追徴額は重加算税を含め2億円超。支社長を含む社員9人が外注先10社と共謀して、架空の工事代金や水増しした代金を支払った後にキックバックを受ける手法で、約7億8,500万円を着服していたもの。東京国税局の税務調査で昨年8月に発覚した。
●防府市、障害者支援委託料で消費税未払い
山口県防府市は、市内の社会福祉法人3法人に委託していた障害者相談支援事業の委託料について、5年度までの6年間で約2,000万円の消費税未払いがあったと公表した。
●不同意わいせつの疑いで税務署職員を逮捕
兵庫県網干警察は、面識のない女性（10代後半）にわいせつな行為をしたとして、明石税務署職員のＹ容疑者（55）を、不同意わいせつの疑いで逮捕した。1月24日深夜、車を運転していた被害者女性が路上を歩くＹ容疑者を見つけ、道に迷っているのではという善意から声をかけ自宅付近まで送り届けたところ、降車の際に被害者女性の体を触るなどしたという。
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