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賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する論点の取りまとめについて

公開日:2019/06/18

6月13日、第9回厚生労働省の賃金請求権の消滅時効の在り方に関する検討会で、「『賃金等請求権の消滅時効の在り方に関する検討会』論点の整理(案)」(以下、「整理案」といいます)が公表されました。


同検討会の議論は、次のような賃金請求権の性質を踏まえて行われました。

 

・ 国民生活にとって極めて重要な債権であり、保護の必要性は高い
・ 大量かつ日々定期的に、労働者によっては長期にわたって発生する債権であるという特徴を有する

 

そして、次のように結論づけています。

 

●  賃金請求権の特殊性を踏まえたとしても、現行の労基法上の賃金請求権の消滅時効期間を将来にわたり2年のまま維持する合理性は乏しく、労働者の権利を拡充する方向で一定の見直しが必要ではないかと考えられる
●  消滅時効規定が労使関係における早期の法的安定性の役割を果たしていることや、大量かつ定期的に発生するといった賃金債権の特殊性に加え、労働時間管理の実態やその在り方、仮に消滅時効期間を見直す場合の企業における影響やコストについても留意し、具体的な消滅時効期間については速やかに労働政策審議会で検討し、労使の議論を踏まえて一定の結論を出すべきである

 

なお、賃金請求権以外の消滅時効については、次のように示しています。

 

●  年次有給休暇請求権
 必ずしも賃金請求権と同様の取扱いを行う必要性がない

●  災害補償請求権
 見直した場合に、労災保険給付の消滅時効期間についても併せて見直しを行わないと、労災保険給付が2年で時効となったとき以降は、直接使用者に労基法上の責任が生ずることとなり、企業実務に混乱を招くおそれもあることに留意が必要
   民法による損害賠償請求権との関係性についても留意する必要がある

●  記録の保存
 労基法109条に定める「3年間」を見直す場合の企業における影響やコストなども踏まえつつ、賃金請求権の消滅時効期間と合わせて検討することが適当

●  付加金の支払い
→ 労基法114 条に規定する付加金は、賃金請求権の消滅時効期間と合わせて検討することが適当

 

見直しの時期、施行期日については、改正民法施行日(令和2年4月1日)も念頭に置きつつ、速やかに労働政策審議会で検討すべきとし、また経過措置(施行日以降どのような債権から適用するのか)については、次の2案が挙げられています。

 

①  民法改正の経過措置と同様に、労働契約の締結日を基準に考える方法
②  賃金等請求権の特殊性等も踏まえ、賃金等の債権の発生日を基準に考える方法

 

今後、検討会での議論を踏まえ、今秋にも労働政策審議会で議論されます。

 

詳細は、下記リンク先にてご確認ください。

キーワード

賃金請求権の消滅時効 労基法 年次有給休暇請求権 災害補償請求権 付加金 改正民法

今後の規制改革推進に関する答申取りまとめ

公開日:2019/06/11

6月6日、内閣府の規制改革推進会議は、「規制改革推進に関する第5次答申」を公表しました。
保育・雇用分野においては、今後取り組むべき規制改革項目として次の項目が挙げられています。

 

(1)ジョブ型正社員(勤務地限定正社員、職務限定正社員等)の雇用ルールの明確化
(2)介護離職ゼロに向けた対策の強化
(3)日本で働く外国人材への「就労のための日本語教育」の枠組み整備
(4)年休の取得しやすさ向上に向けた取組み
(5)高校生の就職の在り方の検討と支援の強化
(6)福祉および介護施設における看護師の日雇派遣に関するニーズの実態調査と公表
(7)重点的にフォローアップに取り組んだ事項

 ア 放課後児童対策
 イ 待機児童対策

 

特に、次のものには注目しておく必要があるでしょう。


(1) → 限定正社員の労働条件明確化について、令和2年度に検討を開始し、結論を得次第速やかに措置
(2) → 介護休暇の時間単位の取得が可能になるよう、法令の見直しに向けて、令和2年度に検討の上、結論を得次第速やかに措置
(4) → 女性活躍推進法に基づき企業が公表する情報項目に時間単位年休制度の有無を加える(当該情報は女性の活躍推進企業データベースにも反映)を、今年度中に労働政策審議会で検討の上、結論を得次第速やかに措置

 

また、行政手続コストの削減について、重点的に取り組むべき事項として次の項目が挙げられています。


(1)個人事業主の事業承継時の手続簡素化
(2)中小企業・小規模事業者を対象とする補助金、社会保険手続等の簡易なオンライン申請の実現
(3)保育所入所時の就労証明書作成手続の負担軽減
(4)行政手続の簡素化、オンライン化における地方自治体の先進的取組みの横展開

 

詳細は、下記リンク先にてご確認ください。

キーワード

規制改革推進会議 ジョブ型正社員 介護離職 行政手続コストの削減 雇用ルール オンライン申請

企業にパワハラ防止義務 改正法成立

公開日:2019/06/04

5月29日の参議院本会議で、企業にパワハラ防止措置を義務付ける改正法案が、可決・成立しました。法案は「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律等の一部を改正する法律案」で、女性活躍推進法、労働施策総合推進法、男女雇用機会均等法、労働者派遣法、育児介護休業法の5つを併せて改正するものです。
改正法では、パワハラを「職場において行われる優越的な関係を背景とした言動で、業務上必要相当な範囲を超えたものによりその雇用する、労働者の就業環境が害されること」と定義し、雇用管理上必要な措置(次のような防止措置が想定されています)を講じることを義務付けています。
行政指導をしても改善が見られない場合には、企業名を公表します。
また、セクハラ、マタハラ、パワハラの被害について相談したことを理由とする解雇その他の不利益取扱いが禁止されます。
厚労省は、これまでに定めているパワハラの6類型に基づき、具体的にどのような言動がパワハラに当たるかの線引きを、年内にも指針を策定して示すこととしており、職場におけるパワハラのほかに、就活生やフリーランス等、社外の相手に対するハラスメント行為を防ぐことも企業に求める方針です。

【改正法が求める企業のパワハラ防止措置として想定されるもの】
 相談窓口の設置
 加害者の懲戒規定の策定
 社内調査体制の整備
 当事者のプライバシー保護

キーワード

セクハラ マタハラ パワハラ パワハラ防止措置

年金制度改正案 来年通常国会に提出へ

公開日:2019/05/28

5月15日、第27回未来投資会議にて、全世代型社会保障における高齢者雇用促進及び中途採用・経験者採用促進と、成長戦略総論の論点について議論が行われました。
厚生労働大臣から提出された資料「人生100年時代を見据えた多様な就労・社会参加の実現に向けて」で示された施策は下記のとおりです。
厚生労働省では、これらの施策の実現に向け、公的年金の受給開始時期を60歳~70歳超の間で選べるようにする等を内容とする関連法案来年の通常国会に提出する方針ですが、具体的な年齢などは今後の検討課題になります。
なお、5月17日の厚生労働省の社会保障審議会(企業年金・個人年金部会)では、企業年金の普及・拡大に向けた議論も進められており、来年の通常国会に、確定拠出年金の加入可能年齢引上げ等を内容とする関連法の改正案が提出される見通しとなっています。


【厚生労働大臣提出資料で示された施策】
 70歳までの就業機会の確保
 ・70歳までの就業機会を確保する制度
 ・高齢者の活躍を促進する環境整備
 多様な働き方の実現に向けて~中途採用の拡大、副業・兼業の促進
 ・中途採用の拡大
 ・副業・兼業の促進
 就職氷河期世代が社会の担い手として活躍するために
 ・就職支援の充実・職業的自立の促進
 ・生活支援等の充実・強化
 ・社会保険の適用拡大
 「人生100年時代」への公的・私的年金制度の対応
 ・多様な就労を年金制度に取り込む被用者保険の適用拡大
 ・就労期間の長期化による年金水準の充実


詳細については、下記リンク先でご確認ください。

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全世代型社会保障における高齢者雇用促進 中途採用・経験者採用促進

高年齢者雇用安定法改正案 来年通常国会に提出へ

公開日:2019/05/21

15日、政府の未来投資会議において、希望する高齢者に70歳まで就業機会を確保することを企業の努力義務とする、高年齢者雇用安定法の改正の骨格が示されました。今夏にまとめられる成長戦略の実行計画に方針として盛り込み、労働政策審議会による審議を経て、2020年通常国会への法案提出を目指します。
資料では2段階に分けて法制の整備を図るとしています。第1段階では7つの選択肢による就業機会の確保を努力義務として、必要に応じて労使による計画策定を求めることとしています。また、第2段階として、労使合意による適用除外規定を設けることも検討しながら、選択肢のいずれかによる義務化のための法改正を検討するとしています。
資料で示された選択肢は、次の7つです。

 

 定年廃止
 70歳までの定年延長
 継続雇用制度導入(現行65歳までの制度と同様、子会社・関連会社での継続雇用を含む)
 他の企業(子会社・関連会社以外の企業)への再就職の実現
 個人とのフリーランス契約への資金提供
 個人の起業支援
 個人の社会貢献活動参加への資金提供

 

資料の詳細については、下記リンク先(首相官邸HP)でご確認ください。

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高齢者雇用 再雇用 定年延長 高年齢者雇用安定法 高年法

日本年金機構から、各種届出の際の添付書類や署名・押印の省略についての詳細が公表されています

公開日:2019/05/14

日本年金機構が、厚生年金保険の適用事務にかかる事業主等の事務負担の軽減を図る目的から「「行政手続コスト」削減のための基本計画」(平成29年6月厚生労働省決定)に基づき、適用事業所が管轄の事務センターまたは年金事務所に提出する届出等における添付書類および被保険者等の署名・押印等の取扱いについて、以下のとおり簡略化したことを公表しています。

 

《遡及した届出等における添付書類の廃止》
下記の1~4のケースに該当するに場合に、「賃金台帳の写し及び出勤簿の写し」(被保険者が法人の役員である場合は、取締役会の議事録等)の確認書類について、届出時の添付が不要となりました。
●健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届 厚生年金保険70歳以上被用者該当届
 1 資格取得年月日が、届書の受付年月日から60日以上遡る場合
●健康保険・厚生年金保険被保険者資格喪失届 厚生年金保険70歳以上被用者不該当届
 2 資格喪失年月日が、届書の受付年月日から60日以上遡る場合
● 健康保険・厚生年金保険被保険者報酬月額変更届 厚生年金保険70歳以上被用者月額変更届
 3 改定年月の初日(1日)が、届書の受付年月日から60日以上遡る場合
 4 改定後の標準報酬月額が、従前の標準報酬月額から5等級以上引き下がる場合

 

《被保険者本人の署名・押印等の省略》
下記の1~4の届書等における被保険者本人の署名(または押印)について、事業主が、被保険者本人の届出の意思を確認し、届書の備考欄に、「届出意思確認済み」と記載した場合は、被保険者本人の署名または押印を省略することが可能となりました。(注)
また、電子申請および電子媒体による届出においては、事業主が、被保険者本人の届出の意思を確認し、届書の備考欄に「届出意思確認済み」と記載した場合、委任状を省略することが可能となりました。
(注)被保険者本人の署名(または押印)が省略となった場合であっても、届書等の氏名欄の記入は必要です。
1 健康保険被扶養者(異動)届・国民年金第3号被保険者関係届
2 年金手帳再交付申請書
3 厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書・終了届(申出の場合)
4 厚生年金保険養育期間標準報酬月額特例申出書・終了届(終了の場合)

 

詳しくは、下記リンク先ページをご確認ください。

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年金事務所 資格取得届 資格喪失届 月額変更届

調査対象企業の7割近くが法令違反~厚労省「過重労働解消キャンペーン」重点監督の実施結果

公開日:2019/05/07

厚生労働省が先月25日、2018年11月に実施した「過重労働解消キャンペーン」の重点監督の実施結果を公表しました。

 

これによると、重点監督を実施した8,494事業場のうち、労働基準関係法令違反があったのは5,714事業場(全体の67.3%)にのぼり、厚生労働省はこれらの事業場に対して、是正に向けた指導を行いました。
主な違反の内容は、「違法な時間外労働」2,802事業場(33.0%)、「過重労働による健康障害防止措置が未実施」948事業場(11.2%)、「賃金不払残業があったもの」(5.5%)などでした。

 

詳細は、リンク先厚生労働省のPDFファイルでご覧ください。

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厚生労働省 過重労働解消キャンペーン 労働基準関係法令違反 是正指導 違法時間外労働

厚生労働省「正社員」と「パートタイム・有期雇用労働者」との間の不合理な待遇差解消を支援するツール公開

公開日:2019/04/23

厚生労働省が、働き方改革関連法に施行に対応した、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間の不合理な待遇差解消を支援するツールを、ホームページ上で公開しています。

 

ご存じのとおり、働き方改革関連法の成立により、2020年4月から、正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間の不合理な待遇差が禁止されます(中小企業は2021年4月から適用)
厚生労働省では、すでに同一労働同一賃金に関する特集ページをホームページ上に設けていたのはご存じのことと思いますが、このなかで、以下の4つの企業の制度改正を支援するツールを公開します。

 

1.「パートタイム・有期雇用労働法対応のための取組手順書」
2.「不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル」
3.「職務評価を用いた基本給の点検・検討マニュアル」
4.「パートタイム・有期雇用労働法の解説動画」

 

詳しくは、下記リンク先をご確認ください。

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厚生労働省 働き方改革関連法 正社員とパートタイム・有期雇用労働者との間の不合理な待遇差解消を支援するツール

厚生労働省が、業界別の不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアルを公開しました

公開日:2019/04/15

働き方改革関連法で、この4月から、正社員とパートタイム・有期雇用・派遣労働者との間の不合理な待遇差が禁止されることとなりましたが、(中小企業の適用は2021 年4月から)、厚生労働省がこれに対応した、業界別の不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアルを公開しました。

 

公開されたのは、パートタイム・有期雇用労働者等の数または割合が高い7業界(スーパーマーケット業、食品製造業、印刷業、自動車部品製造業、生活衛生業、福祉業、労働者派遣業)で、このほかに、「業界共通編」も公開されました。

 

厚生労働省によると、このマニュアルは、学識経験者のみならず、業界団体や労働組合関係者による検討を踏まえて作成されており、「働き方改革関連法」に沿って不合理な待遇差を解消し、雇用形態に関わらない公正な待遇を実現するための考え方と具体的な点検・検討手順を詳細に解説しているとコメントされています。

 

マニュアルは「業界共通編」で84ページ、最も厚い「労働者派遣業編」では116ページに及ぶもので、いずれも改正法の解説から始まり、不合理な待遇差を改善するための点検・検討の手順やワークシートを盛り込んだ詳細な構成になっています。
 
「業界共通編」はもちろん、関連する業界に顧問先をお持ちの方は、ぜひチェックしておきましょう。

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働き方改革関連法 パートタイム 有期雇用 派遣労働者 不合理な待遇差禁止 業界別の不合理な待遇差解消のための点検・検討マニュアル

雇用調整助成金の追加給付についての詳細が公表されています

公開日:2019/04/09

厚生労働省が、不適切な手法による毎月勤労統計調査の問題にかかる雇用調整助成金等の追加給付についての詳細を公表しました。
追加給付される助成金は以下のとおりで、給付は4月以降順次開始するとしています。

 

・雇用調整助成金(中小企業緊急雇用安定助成金を含む)
・就職促進手当(労働施策総合推進法)
・育児・介護雇用安定等助成金(育児休業取得促進等助成金(育児休業取得促進措置))
・育児・介護雇用安定等助成金(育児休業取得促進等助成金(短時間勤務促進措置))
・中小企業人材確保支援助成金(中小企業雇用管理改善助成金)[職業相談者配置事業]
・建設雇用改善助成金(建設業新規・成長分野進出教育訓練助成金(教育訓練受講給付金))
・建設雇用改善助成金(建設教育訓練助成金(建設業務労働者就業機会確保事業教育訓練))

 

関連のある方は、以下のリンク先厚生労働省でご確認ください。
また、厚生労働省はあわせて、今回の給付についての「お知らせ」をかたる郵便物への注意を呼びかけています。

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厚生労働省 毎月勤労統計調査 雇用調整助成金等の追加給付

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