働き方に中立な国民皆保険の実現等に向けた意見の提起がなされました
4月28日、令和8年度財政制度等審議会財政制度分科会が開催され、働き方に中立な国民皆保険の実現等に向けた意見の提起がなされました。
同日のテーマは「持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ)」で、4月17日の「人口減少社会の中での総合的な国力の強化(財政各論Ⅰ)」、「租税特別措置・補助金・基金見直しの取組」に続く内容となっています。
具体的には、下記のような構成となっています。
●持続可能な社会保障制度の構築(財政各論Ⅱ)
1.総論
2.医療
3.介護
4.障害福祉
ここでは、上記2.の医療保険制度に関して提起された意見のうち被用者保険に言及しているものを紹介します。
●国民皆保険と保険者機能
→ 国民皆保険は特定の職域団体や地域社会への帰属に基づく「共同体意識」をベースにして達成された一方、同程度の負担能力でも保険料負担が異なる不公平さや、個々の保険者が小規模であるが故の非効率性が指摘できる
→ 保険者が分立していることに起因するデメリットを解消し、働き方に中立で包摂性の高い国民皆保険の実現を不断に追求していくべき
●働き方に中立な国民皆保険の実現
→ 現状、複数事業所で勤務する短時間労働者(マルチワーカー)は、仮に合算した労働時間が週20時間を超えていても被用者保険が適用されないこと、また、国保・後期高齢者医療制度と被用者保険が完全に分離しており、被用者保険間での調整制度のような仕組みも存在しないことなどの課題があり、これらに対しマイナ保険証の活用など保険者間連携を進め、早急に解消すべき
→ マルチワーカーの社保適用について、労働基準法38条等の考え方に倣えば、本来は労働時間を通算して判断すべき
●「被扶養者」制度の見直しについて
→ 核家族化や共働き世代の増加も背景に、社会保険制度の個人単位化が求められる中、公的年金制度の第3号被保険者制度のみならず、医療保険における「被扶養者」のあり方についても見直しを検討すべき
→ 健康保険法110条には「被保険者の被扶養者が保険医療機関等~から療養を受けたときは、被保険者に対し、~家族療養費を支給する」と規定され、被扶養者は医療機関から直接給付が受けられているにもかかわらず、法では被扶養者には権利が与えられていない建て付けとなっていて、違和感は拭えない
→ 結果として、医療費通知が被扶養者分も被保険者にまとめて通知されるケースもあり、現実にDV(家庭内暴力)の夫婦において、医療費通知の医療機関名で居場所が発覚して問題が起きたケースなど、個人情報保護の観点からも問題がある
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