障害者雇用率制度の在り方および中小企業に対する支援施策の強化に関する案が示されました
10月20日、第144回労働政策審議会障害者雇用分科会が開催され、障害者雇用率制度の在り方および中小企業に対する支援施策の強化に関する案が示されました。
次のような内容となっています。
●100人以下の事業主への納付金の適用拡大
→ 適用拡大による影響をできる限り小さく抑える観点から、まずは、既に納付金が適用されている100人規模の事業主と規模が近く、雇用義務数が2人以上となる規模として、80~100人未満の事業主を新たに納付金の適用対象として検討することとしてはどうか
→ ①体制整備のために、十分な準備期間(例えば5年程度)を設けるとともに、②障害者雇用数がゼロである事業主から適用を開始することを検討してはどうか
●納付金・調整金の算定方法に係る見直しの方向性
→ 法定雇用数にかかわらず、1人の雇用に通常必要とされる「特別費用の額」(法定雇用数に≒現行納付金額)を基準としつつ、物価・賃金の推移や納付金財政の健全性確保や負担の調整効果等を総合的に勘案して定めるものとしてはどうか
●企業支援機能の拡充に際しての基本的考え方
→ ①支援機関の人手を必要とせずに、障害者雇用の進展(量・質)を促す仕組み(効果的な課題解決手法の集約、ツール・システム開発等)を模索しつつ、②個別性・難易度の必ずしも高くない日常的な課題解決については、各企業の担当者のネットワーキングや集団的支援を促し、③個別性・難易度の高い企業支援に、支援機関が効果的に取り組めるようにしていく方向性で考えてはどうか
●国における効果的な課題解決手法の集約、ツール・システム開発等の支援
→ 国において、事業主が直面する典型的課題(業務切出し、支援員・同僚等のサポート、精神・発達障害者の変調の察知と予測的支援等)を抽出するとともに、それらに対する先進的企業(特例子会社等)や支援機関に点在している課題解決手法の集約を行い、事業主・支援機関に広く提供してはどうか
→ 抽出した典型的課題の解決に資するツール・システム開発を公募した上で国として助言等の支援を行い、できる限り多くの事業主が利用しやすい形での実用化を促進してはどうか
●個別性・難易度の低い日常的な課題解決に向けた事業主のネットワーキングや集団的支援
→ 障害者雇用の担当者が、地域の中で日常的な課題・悩みを共有・解決できる場を設けるため、地理的に偏在しないよう留意しつつ、障害者雇用相談援助事業の認定事業主を活用し、新たに地域ごとの事業主同士のネットワークの構築を支援してもらうこととしてはどうか
●障害者雇用相談援助事業(注1)の見直し
→ 認定事業主の認定要件である「一連の雇用管理に関する援助の業務の経験」について、一定の具体的な実績を求める
→ ハローワークが支援を必要とする事業主を選定し、マッチングを行い、利用を促すスキームとする
→ ハローワークがマッチング・認定を行った場合は、JEEDによる審査を簡素化する
→ 認定事業主による支援終了後、利用事業主は当該認定事業主の支援内容に係る評価をハローワークに提出することとする
(注1)対象障害者の雇入れおよびその雇用の継続を図るために必要な対象障害者の一連の雇用管理に関する援助の事業のことで、事業者は都道府県局長が認定
●障害者に対する差別禁止・合理的配慮等に係るノウハウ普及・対応支援事業(注2)
→ 障害者雇用相談援助事業との関係性が十分に整理されていない面があるが、今後は、障害者雇用相談援助事業の全国的な広がりを見ながら、本事業を対事業主支援の中核的機関として位置付け、全国の障害者雇用相談援助事業者や障害者就業・生活支援センターとの連携を図りながら、それぞれの支援機関が効果的に事業主支援に当たることができるよう、役割分担関係を検討・整理していくこととしてはどうか
(注2)全国7ブロックに設置した障害者雇用に係る事業主の相談窓口を通じて合理的配慮等のノウハウを提供するとともに、障害特性に配慮した雇用管理や雇用形態の見直し等の先進的な取組みを普及する事業
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