国民健康保険の課題等に対する方向性(案)が示されました
11月27日、第205回社会保障審議会医療保険部会が開催され、医療保険制度改革に関する議論等が行われました。
議題は下記のとおりです。
1 医療保険制度改革について
(1)OTC類似薬を含む薬剤自己負担の見直しの在り方について
(2)国民健康保険制度の取組強化の方向性
2 第4期医療費適正化計画における医療資源の効果的・効率的な活用について
3 国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について
4 業務効率化・職場環境改善のさらなる推進に関する方向性について
ここでは、保険料負担や医療従事者の職場環境改善に関する内容等が含まれる上記1(2)と3・4から、主な内容を紹介します。
【国民健康保険制度の取組強化の方向性】
●子育て世帯の保険料負担軽減
→ 未就学児に係る均等割保険料を公費(国1/2、都道府県1/4、市町村1/4)により軽減する措置の対象を高校生年代まで拡充する
→ 法改正を含め対応する
●運用の見直し
→ 国民健康保険では資格喪失の原因たる事実が発生した日の翌日に資格を喪失することとされているところ、支障事例が報告されていることを踏まえ、保険者の異動を原因とする資格喪失日を1日前倒し、資格喪失の原因たる事実が発生した日を資格喪失日とする
●国民健康保険組合に係る見直しについて
→ 健康保険適用除外に係る手続について、申請から承認まで一定程度かかっており、資格情報のデータ登録等が遅くなっているため、承認を必要とせず、申出を行うことにより健康保険の適用を除外するものとし、国保組合における事務手続の簡素化および被保険者の資格情報管理に係る申請から承認までのタイムラグの解消を図る
→ 各被保険者の所得の上限額を、1,200万円から2,200万円に見直す
→ 国保組合の平均所得の基準について、「150万円未満」~「240万円以上」と設定しているところ、「180万円未満」~「270万円以上」に見直す
【国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について】
●令和8年度の国保保険料(税)に係る賦課限度額
→ 医療分の賦課限度額を「1万円」(基礎賦課分+1万円)引き上げることとしてはどうか
(引上げ前)109万円 → (引上げ後)110万円
【業務効率化・職場環境改善のさらなる推進に関する方向性について】
●医療機関の業務のDX化の推進について
→ 業務効率化・職場環境改善に積極的に取り組むことが、医療従事者の職場定着にプラスとなり、労働市場における医療従事者の確保の面でより有利になるよう、計画的に取り組む病院を公的に認定し、対外的にも発信することができることとしてはどうか
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。