労働者派遣法施行規則、パートタイム・有期雇用労働法施行規則、派遣元指針、派遣先指針、パートタイム・有期雇用労働指針、同一労働同一賃金ガイドラインの改正に関する諮問が行われました
3月2日、第30回労働政策審議会職業安定分科会雇用環境・均等分科会同一労働同一賃金部会が開催され、労働者派遣法施行規則、パートタイム・有期雇用労働法施行規則、派遣元指針、派遣先指針、パートタイム・有期雇用労働指針、同一労働同一賃金ガイドラインの改正に関する諮問が行われました。
それぞれの内容は、次のとおりです。
【労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の保護等に関する法律施行規則及び短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する法律施行規則の一部を改正する省令案要綱】
●労働者派遣法施行規則
→ 派遣元事業主の派遣労働者雇入れ時および派遣時の明示事項に、比較対象労働者との間の待遇の相違の内容および理由等に関する説明を求めることができる旨を追加する
●パートタイム・有期雇用労働法施行規則
→ 事業主のパートタイム・有期雇用労働者雇入れ時の明示事項に、通常の労働者との間の待遇の相違の内容および理由等に関する説明を求めることができる旨を追加する
●施行期日
→ 令和8年10月1日
【派遣元事業主が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する件案要綱】
●派遣労働者の待遇の改善に向けた評価等
→ 派遣元事業主が、派遣労働者の職務の成果等の評価、教育訓練およびキャリアコンサルティングの実施ならびに就業機会の確保および提供にあたって、職務の成果等の向上により派遣労働者の待遇が改善するよう、留意すべき事項を示す
●派遣労働者の待遇確保に関する労使協定の締結にあたって留意すべき事項
→ 労使協定で定めた範囲に属する派遣労働者の待遇について、一部の待遇を除き、労働者派遣法30条の3の規定は適用しないこと等を定めたものであることに留意すべきことを示す
→ 労使協定を定めた場合であっても、対象派遣労働者の賃金の決定の方法等について当該協定で定めたものを遵守していない場合または当該協定の定めによる公正な評価に取り組んでいない場合は、労働者派遣法30条の3による待遇の確保が求められることに留意すべきことを示す
→ 派遣元事業主による派遣労働者の過半数代表者の業務遂行に関する配慮の例や、過半数代表者の選任方法について派遣労働者の意見がより反映されるための工夫をするよう努めることを示す
→ 労使協定で対象派遣労働者の賃金決定の方法を定めるにあたって留意すべき事項を示す
→ 派遣元事業主は、協定締結時(改定したときを含む)および労働者雇入れ時には、協定について省令で定めるいずれかの方法により周知を行うことを示す。また、労働者を雇い入れようとするときも同様に周知を行うことが望ましいことを示す
●就業規則の作成等における派遣労働者の過半数代表者
→ 要件や不利益取扱いの禁止、選任方法を示す
●派遣労働者の待遇に関する説明
→ 派遣労働者に対する説明の方法および説明の求めがない場合における周知等を示す
●施行期日
→ 令和8年10月1日
【派遣先が講ずべき措置に関する指針の一部を改正する件案要綱】
●適切な就業環境の維持、福利厚生等
→ 派遣労働者の利用に関する便宜の供与の措置を講ずるように配慮しなければならない施設の例に「駐車場」を追加する
→ 派遣元事業主からの求めに応じ、派遣労働者の業務の遂行状況の情報を提供する等、派遣労働者の職務の評価等に協力するよう配慮しなければならないことを示す
●労働者派遣に関する料金の額、交渉の適切な実施等
→ 派遣先は、派遣元事業主による派遣料金の額に係る交渉に一切応じない場合や、労働者派遣法の規定に基づく賃金等の待遇確保のために必要な額を派遣先に提示した上で派遣料金の額に係る交渉を行ったにもかかわらず、派遣料金の額が当該必要な額を下回る場合は、同法の規定の趣旨を踏まえた対応とはいえないことに留意することを示す
→ 派遣先は、派遣元事業主が労使協定で対象派遣労働者の賃金決定の方法を定めるにあたっては、省令で定める賃金の額を遵守した上で、経済・物価動向および賃金動向を勘案して協定に定める賃金の額を決定することが想定されることに留意することを示す
●施行期日
→ 令和8年10月1日
【事業主が講ずべき短時間労働者及び有期雇用労働者の雇用管理の改善等に関する措置等についての指針の一部を改正する件案要綱】
●短時間・有期雇用労働者にも適用がある法令
→ 適用があることを認識しこれを遵守しなければならない法令の例示として、職業能力開発促進法を追加する
●公正な評価に基づく賃金の決定
→ 事業主は、短時間・有期雇用労働者の職務の内容、職務の成果、意欲、能力または経験その他の就業の実態に関する事項を公正に評価し、昇給に反映する等、公正な評価に基づき賃金を決定することが望ましいことを示す
→ また、例示として短時間・有期雇用労働者と通常の労働者との間で共通する職務等に応じ、共通する賃金制度または評価項目を設けることが考えられることを示す
●短時間・有期雇用労働者の過半数代表者
→ 要件、業務遂行に関する配慮の例を示す
●福利厚生施設
→ パートタイム・有期雇用労働法12条の福利厚生施設のほか、事業主が設置および運営し、通常の労働者に対して利用の機会を与える物品販売所、病院、診療所、浴場、理髪室、保育所、図書館、講堂、娯楽室、運動場、体育館、保養施設、駐車場等の施設の利用に関する便宜の供与の措置を講ずるように配慮しなければならないことを示す
●通常の労働者への転換の推進
→ パートタイム・有期雇用労働法13条のいずれかの措置を講ずるにあたっては、通常の労働者への転換制度を設けるとともに複数の措置を講ずることが望ましいことを示す
→ 上記措置を講ずるにあたっては、労働契約更新の際の面談等の機会を利用し、または電子メール等を活用すること等により、当該措置の対象となる短時間・有期雇用労働者の意向を確認し、その意向に配慮しなければならないことを示す
●待遇の相違の内容および理由の説明
→ 説明の方法、説明の求めがない場合における周知等を示す
●意見を反映させるための工夫
→ 事業主は、短時間・有期雇用労働者との話合いの機会を設けることまたはアンケートを実施すること等により、意見を聴く機会を設け、当該意見を反映させるための適切な方法を工夫するように努めるものとすることを示す
●雇用管理の改善等に関する情報の公表等
→ 事業主は、通常の労働者への転換制度の内容およびその実績ならびに教育訓練等に関する取組状況に関する情報を短時間・有期雇用労働者に明示するよう努めるとともに、公的機関のウェブサイト等への掲載その他の適切な方法により定期的に公表することが望ましいことを示す
●施行期日
→ 令和8年10月1日
【短時間・有期雇用労働者及び派遣労働者に対する不合理な待遇の禁止等に関する指針の一部を改正する件案要綱】
●目的に関する記載の追加
→ 通常の労働者と短時間・有期雇用労働者および派遣労働者との間の不合理と認められる待遇の相違の解消等にあたっては、パートタイム・有期雇用労働法8条および労働者派遣法30条の3第1項を踏まえ、同一労働同一賃金ガイドラインに基づき、客観的および具体的な実態に照らして対応することが求められることを追加する
●基本的な考え方に関する記載の明確化
→ 原則となる考え方が示されていない待遇等の取扱いを明確化する
→ 通常の労働者と短時間・有期雇用労働者および派遣労働者との間に待遇の相違がある場合の取扱いを明確化する
→ 不合理と認められる待遇の相違の解消等にあたり、就業規則の変更により労働条件を変更する場合の留意事項を明確化する
●パートタイム・有期雇用労働者の待遇に関する記載の追加等
→ パートタイム・有期雇用労働法8条の趣旨を明確化する
→ パートタイム・有期雇用労働法8条におけるその他の事情の取扱いを追加する
→ 定年に達した後に継続雇用された有期雇用労働者の取扱いを明確化する
→ 賞与に関する留意事項を追加する
→ 退職手当に関する留意事項を追加する
→ 各種手当に関する記載を追加する
→ 福利厚生に関する記載を追加する
●派遣労働者の待遇に関する記載の追加等
→ 労働者派遣法30条の3の趣旨を明確化する
→ 労働者派遣法30条の3第1項および30条の4第1項4号におけるその他の事情の取扱いを追加する
→ 「派遣先に雇用される通常の労働者としての職務を遂行しうる人材の確保及びその定着を図る」等の目的で待遇を行う場合の取扱いを追加する
→ 賞与および退職手当に関する留意事項を追加する
→ 各種手当に関する記載を追加する
→ 福利厚生に関する記載を追加する
●協定対象派遣労働者の待遇に関する記載の追加等
→ 福利厚生施設に関する記載を追加する
→ 病気休職に関する記載を追加する
→ 夏季冬季休暇に関する記載を追加する
→ 褒賞であって、一定の期間勤続した労働者に付与するものに関する記載を追加する
●所定労働時間が通常の労働者と同一であり、かつ、事業主と期間の定めのない労働契約を締結している労働者等に関する記載の追加
→ 所定労働時間が通常の労働者と同一であり、かつ、事業主と期間の定めのない労働契約を締結している労働者については、短時間・有期雇用労働者に該当しないが、留意すべき事項を追加する
→ 均衡の考慮にあたってガイドラインの趣旨が考慮されるべきであること等については、勤務地限定正社員、職務限定正社員および短時間正社員についても同様であることを追加する
●施行期日
→ 令和8年10月1日
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。