分野横断的課題への対応に関する「講じるべき施策パッケージ」が示されました
4月22日、第4回日本成長戦略会議が開催され、分野横断的課題への対応に関する「講じるべき施策パッケージ」が示されました。
政府の日本成長戦略会議は我が国経済の成長を実現するため、その具体化に向けて開催されており、17の戦略分野における官民連携での危機管理投資・成長投資の促進と、分野横断的課題への対応について議論を行っています。
分野横断的課題としては、次の8つが挙げられており、第4回目では個々の課題に対して講じるべき施策パッケージが示されました。
1 新技術立国・競争力強化
2 スタートアップ
3 金融を通じた潜在力の解放
4 人材育成
5 労働市場改革
6 家事等の負担軽減
7 賃上げ環境整備
8 サイバーセキュリティ
働き方や企業の人事・労務に影響がある上記5~7の課題に関して示されたものには、既に実施中のものや今後実施されるものが含まれ、ここでは主なものを紹介します。
5 労働市場改革
●処遇向上に向けた労働生産性向上やリ・スキリング支援
→ 17の戦略分野等を所管する省庁と業界団体等とが連携し、求められるスキルの標準化・可視化や教育訓練体系の整備に取り組むとともに、教育訓練プログラムを開発する
→ 教育訓練プログラムの開発に対し、人材開発支援助成金も含めた支援の在り方について検討する
→ また、各分野等を所管する大臣が認定する制度を創設した場合、その適切性について精査した上で、専門実践または特定一般教育訓練給付金の対象とすることを検討する
→ 17の戦略分野等の投資を加速するために不可欠である工場建設等を担う人材の育成・確保のため、資格取得を支援する建設事業主への助成の拡充について検討し、必要なスキルの取得を促進する
→ 産業界・地域のニーズを踏まえたリ・スキリングを推進するため、教育訓練給付金および申請手続の効率化を含めた人材開発支援助成金の制度の改善を検討する
→ 戦略分野等におけるものづくり人材の育成を推進するため、関連の産業界と高齢・障害・求職者雇用支援機構JEED)が協働した人材育成プロジェクトを実施
●円滑な労働移動の促進
→ 成長分野への労働移動を円滑化するため、スキルの情報、スキルに紐付いた教育訓練プログラムと職業に関する情報といったデータ連携を強化し、今後の政府内の連携の在り方等について経済産業省、デジタル庁等を含む関係省庁で検討する
→ エッセンシャルワーカーの人材確保に向けて、ハローワークにおける「課題解決チーム」による求人者・求職者への一体的支援の拡充、アウトリーチ支援の全所での実施など、ハローワークの機能強化を行う
●多様な人材の労働参加の促進
→ 時間外労働の実態と上限規制の間の「隙間」がある実態を踏まえ、中小企業等において36協定や特別条項が適切に締結されるよう、36協定の締結や柔軟な労働時間制の活用について「働き方改革支援センター」等による相談支援を充実させる
→ 良好な労働環境の整備、働く者の意欲・能力の発揮の観点から、心身の健康維持と従業者の選択を前提に、労働時間法制等に係る政策対応の在り方について、多角的に検討する
→ 改正労働施策総合推進法等に基づく女性の就業環境の改善に資するハラスメント対策・企業における女性の健康支援の取組のさらなる周知・啓発を検討する
→ 70歳までの就業確保や処遇改善に向けた「65歳超雇用推進助成金」の拡充
→ 障害者雇用の「質」の向上に向け、就労意欲ある障害者の能力発揮の十分な促進や、正当な評価・処遇反映等を重視していく旨を示すガイドラインの創設、優良事業主の認定制度の大企業への拡大・基準見直しについて検討するとともに、手帳を所持しない難病患者の就労促進等について検討する
6 家事等の負担軽減
●家事支援サービス
→ 介護・看護による離職者数は11万人/年程度と、緩やかに増加していることから、介護等による離職を防止し、多様な人材が能力を発揮できる環境整備を図るため、家事支援サービスに係る複数等級の国家資格(技能検定)の創設に向け、職務分析表・検定試験の作成等、試行試験・審議会手続きを進め、2027年秋頃に国家資格試験の第1回実施を目指す
→ 新たな国家資格の取得のため、2027年春を目途に家事支援サービスに係る講習プログラムの開発を促進し、質を備えた担い手確保を図る
→ 新設を目指す国家資格保有者など質の高いサービスの利用に対する税制措置を含む新たな支援策を検討する
●ベビーシッター
→ 出産・育児による離職者数は15万人/年程度で、第一子出産前後の女性の継続就業率は約70%(2021年)であることから、2030年に80%とすることを目標に、安全で質の高いベビーシッター事業者の利用促進のため、情報提供を実施する
→ 「認可外の居宅訪問型保育に関するガイドライン」について、令和8年度に全国の自治体への周知を図る
→ ベビーシッターを含む、保育士、看護師等による安全で質の高い認可外の保育サービスの利用に対する税制措置を含む新たな支援策を検討する
7 賃上げ環境整備
●中堅・中小企業の稼ぐ力強化戦略
→ 価格転嫁・取引適正化のさらなる徹底
→ 成長支援・成長投資・生産性向上の強化(日本経済を担う成長志向企業創出のエコシステム構築、持続的発展を目指す小規模事業者の支援、AX・デジタル化・省力化の推進)
●官公需における価格転嫁・取引適正化加速化プランの策定・実行等
●省力化投資プランの着実な実行
●「同一労働同一賃金ガイドライン」の改正
●実質賃金/最低賃金の引上げへの対応
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。