中小企業退職金共済制度に関する検討が始まりました
10月1日、第94回労働政策審議会勤労者生活分科会中小企業退職金共済部会が開催され、今後の検討内容が示されました。
同部会では、前回(令和8年6月30日)、社会・経済の変化を踏まえた検討の方向性として、下記のような論点が挙げられ、関係団体からのヒアリングを実施することとされていました。
・近年の物価や賃金の上昇と中小企業における退職金制度のあり方
・建設業における技能労働者の担い手確保など、業種ごとの状況と退職金制度のあり方
・その他、加入促進に資する、中小企業退職金共済制度の魅力向上の方策
また、論点案として、下記が示されていました。
(1) 物価や賃金の上昇に対応し、中小企業で働く従業員の退職後の生活を含めた処遇の改善を可能とする魅力ある中小企業退職金共済制度の構築
・掛金月額のあり方
→ 月額3万円とされている掛金月額の上限の、物価や賃金の情勢の変化を踏まえたあり方
→ 1万円以下は千円単位、1万円以上は2,000円単位とされている掛金月額の単位の、従業員の給与や経験等に応じた掛金設定の柔軟性の観点からみたあり方
→ 働き方の多様化に対応した掛金のあり方
・加入できる事業主の範囲
→ 業種ごとに異なる基準が設定されている中小企業者の定義の、さらなる普及促進と事業主の負担軽減の観点からみたあり方
(2) 技能労働者の担い手確保のため、業種ごとの事情を踏まえて労働者の技能等に応じた処遇改善を可能とする特定業種退職金共済制度の環境整備
・掛金日額のあり方
→ 日額300円~800円の範囲で業種ごとに特定業種退職金共済規程で定めることとされている掛金日額の上限の、物価や賃金の情勢の変化を踏まえたあり方
・雇用形態の変化に応じた制度の移行
→ 林業において通年雇用化が進むなど共済制度の創設時から雇用形態が大きく変化している業種が生じていることを踏まえた一般の中小企業退職金共済との関係
(3) その他
・利便性の向上
→ 中小企業退職金共済制度と他の制度のポータビリティは一定の制約を設けているが、被共済者の視点からみた共済制度の魅力向上に資する、他の制度とのポータビリティのあり方
・資産運用のあり方
→ 制度の魅力向上や資産運用の高度化の観点からみた余裕金の運用のあり方の、さらなる普及促進と事業主の負担軽減の観点からみたあり方
・加入できる被共済者の範囲や取扱い
→ 期間雇用者や青色事業専従者等、その範囲や取扱い
第94回では、上記に加え、下記の論点が追加として示されました。
・高齢期の就業実態に応じた掛金のあり方
・被共済者や共済契約者の実態やニーズを踏まえた各種手続きのあり方等
今後は、12月頃の取りまとめに向けて、これらに関する議論が行われる見通しとなっています。
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。