改正労働施策総合推進法および改正女性活躍推進法等の施行に向けた検討スケジュール(案)が示されました
9月8日、第83回労働政策審議会雇用環境・均等分科会が開催され、改正労働施策総合推進法および改正女性活躍推進法の施行に向けた検討スケジュール(案)が示されました。
次のような内容となっています。
●改正女性活躍推進法
令和7年9月:改正女性活躍推進法関係の検討
~令和8年1月:改正女性活躍推進法関係の諮問
令和8年4月1日:改正女性活躍推進法関係の施行
●改正労働施策総合推進法
令和7年9月~令和8年1月:ハラスメント対策関係の検討(消費者・障害当事者団体ヒアリングを含む)
令和8年1月~令和8年4月1日:ハラスメント対策関係の諮問
改正法の公布の日(令和7年6月11日)から起算して1年6カ月以内で政令で定める日:ハラスメント対策関係の施行
また、「改正女性活躍推進法の施行に向けた主な検討事項」として、資料では次の項目が挙げられています。
●男女間賃金差異および女性管理職比率の情報公表
→ 女性の職業生活における活躍に関する情報公表の充実
●女性の活躍推進企業データベース
→ 「女性の活躍推進企業データベース」の活用強化
●職場における女性の健康支援
→ 企業が一般事業主行動計画を策定する際に女性の健康支援に資する取組みを盛り込むことを促す
●えるぼし認定制度
→ えるぼし認定基準の見直し、えるぼしプラス(仮称)の創設
改正労働施策総合推進法の施行に向けて関する検討事項は、同日の資料では示されていませんが、「本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべき」として、改正法案の附帯決議においては衆参両院で28の事項が決議されており、ここではそのうちの一部として、指針やガイドラインに言及しているものを紹介します。
●カスタマーハラスメント対策の実効性を担保するため、労働者が事業主に相談した場合に形式的でなく実効性のある対応が行われるような指針を策定する。また、ガイドライン策定等にあたっては、消費者、障害者等の利害関係者にも配慮するよう留意する
●性的指向や性自認(SOGI)の開示であるいわゆる「カミングアウト」を禁止するまたは強要・強制する行為がパワーハラスメントに該当し得ること、顧客等から労働者に対するSOGIに関連するハラスメントがカスタマーハラスメントに該当し得ることおよび就職活動中の学生に対するSOGIに関連するハラスメントの防止が必要であることをそれぞれ関連するハラスメント防止指針に明記し、もって広く事業主に周知啓発を行う
●治療と仕事の両立支援を推進するため、新たに公表する指針の周知に努めるとともに、守秘義務に留意した上で、産業医と主治医の間における効果的な情報交換の在り方および病気休職中の労働者からの相談窓口を明確にする等の職場復帰に向けた支援の在り方を検討する
●事業主が、実効性を伴うカスタマーハラスメントの抑止のための措置を講ずることができるよう、警察との連携、仮処分命令の申立てを含め、当該措置の具体的な内容を指針に示すとともに、各事業分野におけるカスタマーハラスメントの抑止に資するよう、必要に応じて業法の見直しを含め検討する
●労働者のプライバシーを保護し、またはハラスメント被害を訴えたことに対し周囲から誹謗・中傷を受ける二次被害を防ぐため、労働者に対するSNS等インターネット上での誹謗・中傷として、無断で撮影された労働者の顔写真や名札などの個人情報を拡散する行為がカスタマーハラスメントに該当する行為であることを指針に明示することを検討する
詳細は、下記リンク先にてご確認ください。