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小さな会社のたたみ方がサクッとわかる本
概要
会社にも「終活」がある!
廃業を順調にすすめたい社長のための知識と手順をわかりやすくまとめた手引書。
事業の継続が困難となって会社をたたむためには、法律、会計、税務など、様々な専門知識が必要となりますが、小規模企業の社長にとって本当に必要なのは、これらの知識それ自体よりも、実際に会社をたたむ際にこれらの知識をどう活用するのかということです。
本書は中小企業支援に精通した多数の中小企業診断士をはじめ、弁護士、税理士、司法書士、社会保険労務士などの専門家チームが執筆にあたり、会社をたたむことを検討している小規模企業の社長や、初めて会社をたたむことに関与する専門家を対象として、M&A等を用いて事業を残す方法ではなく、事業を廃業することを想定し、株式会社の清算・破産を中心に、会社のたたみ方について解説したものです。
詳細
[著者略歴]
中小企業診断士、弁護士、税理士、司法書士、社会保険労務士19名で結成された書籍執筆チーム。
[目次]
第1章 会社にも「終活」がある
第1節 会社をたたむとはどういうことか
1 会社をたたむことは社長の次の人生を考えること
2 会社をたたむのは容易ではない
第2節 会社のたたみ方の事例
1 会社のたたみ方に成功した事例
2 会社のたたみ方に失敗した事例
3 ハッピーリタイアメントとなる会社のたたみ方のポイント
第2章 会社をたたむ決断
第1節 会社をたたむ決断は容易ではない
1 「本当に会社をたたんでよいのか」と悩んで当然
2 現状の客観的な把握が大切
3 現状把握は会社をたたむ手続の検討にも役に立つ
第2節 決断をするための相談相手
1 社長一人だけで思い悩む必要はない
2 親族への相談
3 金融機関への相談
4 商工会議所・商工会などへの相談
5 専門家(士業)への相談
6 相談の際に用意すべき資料
第3節 SWOT分析からはじめる現状把握
1 現状を把握する
2 会社の強みと弱みを把握する
3 事例でSWOT分析を理解する
第4節 財務上の要因についての分析
1 財務上の要因についての分析手法
2 財務上の要因の分析の際に用意する資料
3 財務上の要因の分析①:経営分析
4 財務上の要因の分析②:損益分岐点分析
5 財務上の要因の分析③:キャッシュ・フロー
第5節 財務以外の要因についての分析
1 財務以外の視点
2 天田和菓子本舗の場合
第6節 会社をたたむ決断とその後の手続
1 会社をたたむかどうかの判断
2 どのような手続きで会社をたたむのか
第3章 会社のたたみ方にはどのようなものがあるか
第1節 会社をたたむとは
第2節 清算
1 清算とはなにか
2 清算手続の概要
第3節 破産
1 破産とはなにか
2 破産手続の開始原因
3 会社とともに社長が破産する場合
4 裁判所の関与の下で行われる破産手続
5 破産の後に待つものは
第4節 事実上の事業停止(夜逃げ)
1 なぜ夜逃げが発生するのか
2 「夜逃げ」は絶対に避けるべき
第4章 清算によって会社をたたむ
第1節 清算手続の概要
1 法人格が消滅して会社をたたんだといえる
2 清算によって法人格が消滅するまで
3 具体的な清算の手続き
4 清算は事前準備が大切
第2節 清算手続を行うことが可能かどうかを検討する
1 解散の株主総会決議ができるかどうかの検討
2 清算に必要な費用を確保できるかの検討
第3節 清算のための計画の検討事項①:従業員との関係
1 従業員との関係を考える理由
2 従業員が退職する際のフォロー
3 各従業員の退職時期
4 従業員に対する会社を清算することなどの説明
5 雇用関係の終了に伴い従業員に支払う金銭
6 雇用関係の終了に伴う社会保険・税務上の手続き
第4節 清算のための計画の検討事項②:取引先との関係
1 取引先に迷惑をかけないようにするには
2 会社をたたむことで取引先に生じる影響とその対策
3 取引先との契約を終了させることが法的に可能か検討する
4 取引先へのアプローチの方向性
5 対応方針に沿った行動スケジュールの策定
6 取引先等への営業終了のあいさつ
第5節 清算のための計画の検討事項③:金融機関との関係
第6節 会社の財産の処分
1 会社の財産の処分の流れ
2 会社の資産の把握
3 会社の債務の把握
4 会社の財産の換価
5 具体的な会社の財産の処分①:不動産
6 具体的な会社の財産の換価②:棚卸資産(在庫)
7 会社の財産の具体的な換価③:機械設備・什器
8 債権者への弁済
9 株主への残余財産の分配
第7節 清算手続における会計・税務
1 会社をたたむ場合の会計税務のスケジュール
2 会社をたたむ場合の税負担
3 経営者がやるべきことと専門家に任せることの範囲
第8節 清算で会社をたたんだケース
1 会社の概要
2 会社をたたむまでの経緯
3 会社をたたむための戦略
4 会社をたたむためのパートナーを見つける
5 清算のための計画の立案
6 計画の実施
7 解散手続
8 財産の処分
9 債務の弁済及び残余財産の分配
10 清算事務の終了
11 会社をたたんだ後の生活
第5章 破産によって会社をたたむ
第1節 破産手続の概要
1 社長の新たな人生を開始するきっかけとなる自己破産
2 事業停止~破産手続開始決定まで
3 破産手続開始決定後
4 破産手続終了後
第2節 破産のときも計画を立てることが大切
1 自分の決断と家族の理解
2 破産の準備は迅速かつ内密に
3 弁護士への相談
4 破産に必要な費用の確保
5 社長とその家族の当面の生活資金
第3節 破産に向けた準備を進める
1 破産に向けて行うべきことの整理を行う
2 事業停止の日を決める
3 事業停止前にするべきこと
4 預貯金の移動:相殺に備える
5 陳腐化しやすい商品などの現金化
6 最後の経理
7 破産の手続に協力してもらう従業員等の確保のめど
第4節 事業停止の日にすべきこと
1 事業停止の日に何をすればよいかを知っておくことが重要
2 従業員への説明・解雇
3 事業所への貼紙
4 取引先・金融機関への対応
5 公租公課庁への対応
6 弁護士への資料等の引継ぎ
第5節 破産手続開始決定後
1 破産手続開始決定の効果と破産者に課される制限
2 破産管財人への協力
3 債権者集会への出席と破産手続の終了
4 免 責
第6節 破産の会計・税務
第7節 破産で会社をたたんだケース
1 会社の概要
2 窮状に至る経緯
3 破産の決断と弁護士への委任
4 自己破産の申立てまで
5 破産申立てと破産手続
6 会社をたたんだ後の生活