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企業のためのリスキリング完全マニュアル ―仕組みの構築から、助成金の活用、人事制度の見直しまで
概要
なぜ失敗するのか。どうすれば成功するのか
成功も失敗も見てきた著者が解き明かす、企業が本当に使える実践書
全社員リスキング時代の、経営者・人事担当者必携
現在、すべての企業と従業員にリスキリングが求められています。一方で、「本当にスキルが身につくのか」「リスキリングに成功した人材は転職してしまうのでは」「大きなコストがかかるのでは」といった不信感を持っている経営者や従業員は少なくありません。
本書は、リスキリングにまつわる誤解を解き、業種・規模にかかわらずすべての企業で実行でき、業績向上に結びつけることができる、実践的かつ効果的なマニュアルです。
詳細
[目次]
第1章 リスキリングの基礎知識
1 リスキリングとは何か
⑴ リスキリングとは何か
⑵ リスキリングが注目される理由と背景
① 技術革新とIT人材の不足
② 業務に必要なスキルの変化
③ 「人的資本の情報開示」への対応
⑶ リスキリングを後押しする行政の動き
① 労働者のスキルアップを支援する政府方針の公表
② IT人材・デジタル人材の育成を後押しする施策
③ 労働者の学び直しを支援する施策
④ 「人的資本の情報開示」がリスキリングを後押しする動き
2 海外のリスキリングの状況
⑴ デンマークの取組み
⑵ シンガポールの取組み
⑶ 世界経済フォーラムにおける「リスキリング革命」の提唱
3 リスキリングに対する誤解とその解消
⑴ 日本においてリスキリングが進まない理由
① 「従業員が高度なスキルを習得できるはずがない、高度なスキルを習得しても仕事の役には立たない」
② 「リスキリングは、優秀な従業員の退職を促すことになる」
⑵ リスキリングに対する誤解とその解消
① 「リスキリング=デジタルスキルの習得」という誤解と解消方法
② 「リスキリングは『個人』で取り組むべきこと」という誤解と解消方法
⑶ 転職リスクとの向き合い方
4 まとめ(選ばれる企業になるために)
第2章 リスキリングの効果的な進め方
1 リスキリングの進め方の概要
⑴ リスキリングを進めるときのポイント
① 業務との関連性が強いスキルの開発・向上から始める
② まずは、多くの従業員を対象にして、広く、浅く進めていく
③ 向上したスキルを活かせる業務や機会を従業員に与える
④ 進捗状況のモニタリング、及び社外への情報開示を行う
⑵ リスキリングを導入するステップ
2 経営トップの方針決定と社内への説明
⑴ 経営トップの方針決定が、なぜ必要か?
⑵ トップ方針の決定方法及び盛り込むべき内容
⑶ 事業内職業能力開発計画の作成方法
⑷ トップ方針の社内への説明
3 リスキリングの対象となるスキルの抽出
⑴ リスキリングの対象となるスキルの要件
① 業務の見直しなどに活用できるスキル
② 習得したことを客観的に判断、測定することができるスキル
③ 世間で広く通用するスキル
⑵ スキルの種類と抽出方法
① 社内業務遂行スキル(初級、中級)
② ポータブルスキル
③ 社内業務に必要な専門スキル
④ 世間で通用する専門スキル
⑤ 新業務の遂行に必要な専門スキル
⑥ 最先端の専門技術
⑶ 職務調査の実施方法
■ステップ1:社内説明・体制づくり
■ステップ2:調査用紙の設計・配布
① シンプルな、記入しやすい質問項目にする
② 調査票の記入段階から回答のレベルを無理に揃えようとしない
■ステップ3:用紙回収・スキル抽出
■ステップ4:活用とメンテナンス
⑷ 社外情報からのスキルの抽出
① ポータブルスキルに関する情報
② 専門スキルに関する情報
③ オンライン研修のメニューから収集するスキル情報
4 スキルの習得方法の選定及び仕組み化
⑴ スキルの習得方法の種類と特徴
① 社内で実施する集合研修
② 社外で開催される集合研修、セミナー
③ 研修会社等が提供するe-ラーニング、オンライン研修
④ 通信教育
⑤ ビジネススクール、大学院などへの派遣
⑥ 公的資格の取得奨励
⑦ 社内検定の実施(社内における知識・スキルの認定)
⑵ 研修受講等の労働時間の取扱い、費用負担など
⑶ スキル習得の仕組み化
① 特定の従業員に習得を指示する、業務に関係するスキル
② 全従業員に習得を指示する、業務に関係するスキル
③ 全従業員に習得を指示する、将来必要となるスキル
④ 特定の従業員が自分の意思で習得する、将来必要となるスキル
⑤ 特定の従業員が自分の意思で習得する専門知識や経営スキル
⑥ 公的資格によりレベルを把握できるスキル
⑷ リスキリングの仕組み化に向けて会社が行うべきこと
5 従業員のスキル情報の収集と活用
⑴ スキル情報を管理するシステムの選定と導入
⑵ スキル情報の収集方法
① 会社が受講を指示した集合研修、e-ラーニングなど
② 会社が取得を奨励している公的資格など
③ 従業員が自分の判断で受講した社外セミナー、取得した資格など
④ 従業員が自分の判断で受講した業務と関係がない資格など
⑶ スキル情報の活用
① スキルを習得した従業員に新たな業務・役割を付与する
② 業務配分や社内スカウトを行うときの参考情報とする
③ 研修の選定などを行い、人材育成に役立てる
6 リスキリングの効果測定とスキルや仕組みの見直し
⑴ リスキリングの効果測定
⑵ スキルや仕組みの見直し
第3章 リスキリングに関する支援策
(助成金・給付金)
1 リスキリングの公的支援策
⑴ リスキリング推進で活用できる支援とは
2 人材開発支援助成金
⑴ 人材開発支援助成金の種類と特長
⑵ 4コース共通の主な申請要件
① 助成の対象者は事業主(企業側)であること
② 訓練を受講する者は雇用保険被保険者であること
③ 職業能力開発推進者を選任していること
④ 事業内職業能力開発計画を策定し、従業員に周知すること
⑶ 各コースの概要・助成額
① 概 要
② どんな訓練をさせたいか決める(OFF-JTか、OJTも含めるか)
③ 訓練の形態を検討する
■人材開発支援助成金フローチャート■
3 【人材開発支援助成金】人材育成支援コース
⑴ 人材育成支援コースの各メニュー概要
① 助成額
② 限度額
⑵ 対象となる訓練
① 社外・社内どちらのOFF-JT訓練も対象となる
② 職務に関連する訓練であること
⑶ 各メニューの違い・解説
① 人材育成訓練
② 認定実習併用職業訓練:新規学卒者向けの訓練
③ 有期実習型訓練:非正規雇用労働者を正社員化するための訓練
⑷ 申請方法
4 【人材開発支援助成金】人への投資促進コース
⑴ 人への投資促進支援コースの概要
① 助成額
② 限度額
③ 申請方法
⑵ 高度デジタル人材訓練/成長分野等人材訓練
① 概 要
② 事業主の要件
③ 訓練の要件
④ 助成額
⑶ 情報技術分野認定実習併用職業訓練
① 概 要
② 事業主の要件
③ 従業員の要件
④ 訓練の要件
⑤ 助成額
⑷ 定額制訓練
① 要 件
② 助成額
⑸ 自発的職業能力開発訓練
① 概 要
② 事業主の要件
③ 訓練の要件
④ 助成額
⑹ 長期教育訓練休暇制度/教育訓練短時間勤務等制度
① 概 要
② 事業主の要件
③ 制度の適用要件
④ 助成額
5 【人材開発支援助成金】事業展開等リスキリング支援コース
⑴ 事業展開等リスキリング支援コースの概要
① 主な要件
② 助成額
③ 支給限度額
⑵ 支給手続きの流れ
6 【人材開発支援助成金】教育訓練休暇等付与コース
⑴ 教育訓練休暇等付与コースの概要
① 助成額
② 対象となる休暇制度
③ 支給手続きの流れ
7 産業雇用安定助成金(スキルアップ支援コース)
⑴ 産業雇用安定助成金(スキルアップ支援コース)の概要
① 「在籍型出向」とは
② 出向先はマッチング支援を活用して探すことができる
⑵ 主な支給要件
⑶ 申請手続きの流れ
8 教育訓練給付制度
⑴ 教育訓練給付の概要
① 本給付は、会社が紹介できるようにしておくもの
② 政府の動向
③ 今後の法改正
⑵ 訓練の種類と給付率
① 専門実践教育訓練
② 特定一般教育訓練
③ 一般教育訓練
④ 本給付で対象となる主な資格・試験など
⑶ 給付の条件
⑷ 申請手続きの流れ
第4章 リスキリングとキャリア開発
1 キャリアとは何か?
⑴ キャリアとは何か?
⑵ キャリアを考えることが必要になった背景
⑶ キャリア開発とスキル開発の連動
2 これからのキャリア開発に関する施策
⑴ キャリア開発を考えるときの基礎理論
⑵ 日本企業におけるキャリア開発施策の限界
⑶ これからのキャリア開発施策
① 多様なキャリアパスに対応可能な支援の準備
② スキルを発揮できる職務・役割の付与
③ キャリアカウンセリングの充実
3 キャリア開発とスキル開発を連動させる取組み
第5章 リスキリングと人事制度
1 リスキリングと人事制度(基本的な考え方)
⑴ リスキリングと人事制度との関係
⑵ リスキリングに対応させた人材ポートフォリオの再構築
⑶ リスキリングに対する報酬の支払い方法
① スキルを習得した段階
② 業務・役割を付与した段階
③ (スキルを発揮して)成果をあげた段階
2 リスキリングに対応させた人事制度
⑴ 従来の人事制度との根本的な違い
⑵ 高スキル人材の雇用契約
① 専門スキルを発揮できない場合に、契約解除しやすくするため
② 専門スキルを発揮する従業員に高い報酬を支払うため
③ 専門スキルを持つ人材は雇用の流動性が高いため
⑶ 高スキル人材の等級制度・評価制度
① 高スキル人材のランクを示す基準(従来の等級制度に相当するもの)
② 高スキル人材の評価
⑷ 高スキル人材の報酬制度
① 各人の業務・役割を明確にすること
② 報酬の世間相場に関するデータを収集すること
③ データに基づく年俸交渉を行うこと
3 リスキリングに対応された人事制度の導入(事例)
⑴ リスキリングに対応した人事制度を導入する際のポイント
⑵ 高スキル人材の構成割合の設定
⑶ 新人事制度を運用する人事部門の体制整備
第6章 リスキリングと人的資本経営
1 人的資本経営とは
⑴ 「人的資本経営」とは
⑵ 「人的資本経営」と「人的資本の情報開示」との関係
⑶ 「人的資本の情報開示」に関する基準・ガイドライン
① GRIスタンダード
② ISO30414
⑷ 法令による情報公表の義務化
① 若者雇用促進法(「青少年の雇用の促進等に関する法律」)
② 女性活躍推進法(「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」)
③ 育児・介護休業法(「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」)
④ 労働施策総合推進法(「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律」)
⑤ 企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令
⑸ 日本企業が取るべき対応
2 リスキリングと人的資本経営
⑴ リスキリングと人的資本経営の関係
⑵ リスキリングに関する情報の開示
① 人材育成方針、社内環境整備の方針
② リスキリングにかけた費用または時間 など
③ 公的資格の保有者数、社内検定の内容及び保有者数 など
④ リスキリングに成功した従業員数、新分野の事業の売上高 など
⑶ リスキリングに関する情報のモニタリング
3 まとめ(いま、日本企業に求められること)